日本の税収は40兆円、でも国家予算は100兆円。その差を埋めるものとは?
税収と予算の差は約60兆!その差は国債で補っている!
ある年の国家予算を見てみると、日本の一般会計の歳出(国家予算の支出)は103兆円ですが、その一方収入に当たる税収は43兆円しかないため、103兆円の支出の残りの大部分、60兆円は国債という借金で補っています。
国の収入は基本的に税収であり、税金だけでは賄えず不足分は国債を利用するしかないのです。
国債の期限が来れば利子をつけて返済をしなければいけないため、その資金を捻出する為に今ある国債(借金)以上の国債をさらに発行し、その新しい国債で期限が迫った過去の国債を返すというやり方を行っています。
日本は予算をまかなうために、国債で自転車操業をしている状態になっているのです。
ギリシャより実は危険かも!国債=国の借金って知ってた?
国債とは債券と呼ばれる有価証券の中でも国家が発行するもので、日本の場合は「日本政府」が発行している「国の借金証書」です。
「国の借金の申し出を承諾して、国民がお金を貸しますよ」ということなのです。
話は変わりますが、ギリシャではデフォルト(債務不履行)危機が問題になっています。
ギリシャは2008年のリーマンショック以降、財政不安が一気に深刻化したためデフォルト危機に陥ってしまいました。国が破綻すればギリシャの国債は無意味になってしまいます。
これはギリシャの通貨でもあるユーロが原因で、ユーロが自国通貨ではなかったことでここまで大きな問題になってしまったのです。
これに対し日本は自国通貨なのでこのような心配はないと考えられていますが、国のさまざまな事業にはとにかくお金がかかるためさらなる借金をせざるを得ない状況にあり、安心できない状態なのは確かです。
国債はそのまま国民の借金として積み重なっていることを知っておこう!
国債は国民が購入しなくても銀行などが購入をしています。
つまり、国債を購入している銀行を利用していれば預金が資金運用に使われていることになるので、結果、日本の借金は国民全員の銀行口座を担保にして賄われていることになりますね。
国が頼りにしている国債は誰が貸しているのか?
それは国民です。
国債=国の借金=国民の借金ということ。
もし国が破綻すればその借金はほぼ国民にかかってくることになります。2015年3月の時点で1053兆円もの大金が国の借金となり、国民1人あたりで計算すると830万円もの借金をかかえていることになるのです。
830万円といったら、アコムの最大限度額800万円よりも大きいんですから、びっくりしてしまいますよね。
日本は海外に向けても国債を発行していますが、購入者がほとんど無い状態なので、言い換えれば海外からの借金はないということになります。
日本の国債は自国内での保有がほとんどのため、通貨を発行する、または保有している海外の資産を売却することで借金を解決できると考えられていますが、日本の借金があまりにも多く、ギリシャよりも危険な状態にあると言えるでしょう。
最終的に、日本という国を支えているのは政府でもなく、銀行でもなく、国民1人1人が支えているということですね。