過払い金請求といえばのアディーレ法律事務所が…
2017年10月11日にテレビなどでも一斉に報じられたアディーレ法律事務所の2ヶ月間業務停止処分。
管理人もこのニュースには驚きました。
アディーレ法律事務所といえば過払い金返還請求案件で大きく売上を伸ばした法律事務所で、芸人ブラックマヨネーズを起用したテレビCMでもおなじみです。
っていうか過払い金請求って何?という方は以下のページをご覧になってください。
キャッシング大全内の債務整理ページは専門ではないので簡素なため、外部サイトを紹介しています。
こちらでは金無和也くんという債務整理のプロが解説をしてくれています。
⇒ 過払い金請求の特徴と詳細【債務整理のすすめ】(外部サイト)
簡単に言えば、昔の消費者金融は金利が高く、長年消費者金融に返済を続けてきた人は現在の金利に照らし合わせると利息を払いすぎているケースがあって、請求すれば払いすぎた金利を返還してもらえるというもの。
この過払い金返還請求に力を入れることでアディーレ法律時事務所は拡大を続けてきたのですが、今回は東京弁護士会からその広告手法が景品表示法違反であり、さらに悪質なやり方とまで言われ業務停止処分を受けることになってしまいました。
問題となった広告手法というのは、「今月限定着手金無料キャンペーンを毎月行っていた」ということ。
毎月無料ならずっと無料やんけという当たり前すぎるツッコミです(笑)。
この手法、某大手脱毛サロンなどでも見られるやり方で、広告業界ではさほど珍しくないのですが、さすがに5年にわたってこれをやり続けていたというのはえげつなかったのかもしれません。
法律事務所というお堅い職種の広告手法としてはなおさらだったのかも…。
キャッシング大全では、まずおまとめローンで債務をまとめていく方向性を提案しています。
過払い金バブルとは
過払い金返還請求がチート案件(請求すれば必ず返還してもらえる)と化したのは、2007年6月7日にいわゆるグレーゾーン金利は違法であるとの最高裁判決が出てからです。
これにより空前の過払い金返還請求バブルというものが起きていて、消費者金融各社は毎年膨大な額の過払い金返還請求に応じてきたという経緯があります。
大手消費者金融は株価も大暴落しましたし、潰れてしまった中小サラ金は数知れずという業界激震の出来事だったわけです。
ここに目をつけて過払い金返還請求に特化した業務形態で大きくなった法律事務所も多く、中でも今回処分を受けたアディーレの規模は凄まじかったと言われています。
そんな過払い金返還請求バブルも終焉を迎えようとしています。
グレーゾーン金利撤廃以降の借入れには過払い金は存在しないので、過払い金が存在している人の割合がどんどんと少なくなっているからです。
このあたりの詳細も金無しくんのサイトをご覧になってください。
⇒ 【期限切れ間近】過払い金請求のメリット・デメリット(外部サイト)
過払い金返還請求の広告手法
元々過払い金返還請求の広告はネットが中心でした。
なぜなら、当初はネットリテラシーが高い若い世代にも過払い金がある人が多かったからです。
それがだんだんとネット広告を見る世代に過払い金のある人が少なくなってくると、テレビやラジオ広告での露出が増えてきます。
これは、ネット広告でリーチできない高齢層にアプローチするための手法だったと言われています。
実際にテレビ・ラジオで新たな顧客層の掘り起こしに成功したからこそ、今回問題となったアディーレや某新宿方面の司法書士事務所などが売上を爆発的に伸ばしたのです。
ちなみに、アディーレの業務停止処分でテレビCMの広告枠にも影響が出ているようです…(´-`)
ACのCMが流れるのは、そこに流すはずだったCMが流せなくなったからなのは有名。夫婦で元広告、広告屋の我家は、ACを観るとどこの企業の枠だったか?を当てるのが定番。最近はアディーレの枠がACに変わり、昼はACばかり。 #アディーレ
— よーこまち (@youkomachi) 2017年10月16日
今回の業務停止処分でわかったこと
法律事務所が業務停止処分を受けると、進んでいた案件の契約もすべて解除となり、別の弁護士と契約をし直さなければいけません。
これは2016年に大渕愛子弁護士が懲戒処分を受けたときにも話題になったことでした。
今回アディーレ法律事務所が処分を受けた理由は「景品表示法違反」。
普通に考えて2ヶ月業務停止させられるようなことをやらかしたとは思えないのは管理人だけでしょうか?
だって誰も直接的に損害を被ったわけではないですし。
そうすると、色んな場所を検索すれば出てくるような東京弁護士会とアディーレの関係性(嫌われていたとかなんとか)だったり、過払いバブルに乗って一気に売上を伸ばしたアディーレの手法に対するやっかみ(儲かる過払い金請求だけやって、顧客の債務整理には積極的に介入してこないとの噂も…)だったりで刺されたというセンもあながち間違っていないんじゃないか?と思えてきちゃいますよね。
昔から多重債務者の悩みに向き合ってきた、いわゆるクレサラ弁護士がコツコツ積み上げて勝ち取った「グレーゾーン金利が違法という最高裁判決」に資本力のある法律事務所が乗っかる形で作り上げられた過払いバブル。
タイミング的にも業界の動き的にも、ここらで本格的に崩壊へと向かう流れは止められそうにありません。
※アディーレ法律事務所とすでに契約している方の相談窓口(03-6257-1007)が東京弁護士会にて設置されています。
受付:平日の午前9時~午後5時
弁護士10人態勢で対応していますので、今後の対応が不安な依頼者はこちらへ連絡を。
アディーレ問題から業界の闇にまで切り込むコラム書きました
2017/10/16(追記)
アディーレのニュースを受けて、アコム、アイフルといった消費者金融の株価が堅調に推移しているというのも面白いというか、皮肉な話だな~と思ったり。
アコムとアイフル~消費者金融株の一角が堅調 アディーレの業務停止処分を材料視か - ニュース・コラム - Y!ファイナンス https://t.co/oMUGVpsshO
— ほりえもん@雑食WEBライター (@h_emon_eclectic) 2017年10月16日