借金問題なんでもコラム

##過払い金請求:相談##

過払い金請求する場合相談するなら弁護士と司法書士どちらが良いのか？

過払い金請求の手続きは弁護士でも司法書士でもおこなうことが出来ます。では、果たして弁護士と司法書士、どちらにお願いする方が良いのでしょうか。

過払い金返還請求をする場合、弁護士と司法書士どちらを選ぶべき？

弁護士と司法書士の違いで最も重要なことは「司法書士には、取り扱える過払い金の金額に制限がある」ということです。具体的に言えば、司法書士は１４０万円を超える過払い金請求に関しては、訴訟代理＆裁判外での和解交渉をおこなうことが出来ません。

そもそも司法書士が過払い金請求の業務を受けることが出来るようになったのは２００２年からのことです。弁護士の数が足りなくなってきたことから、認定を受けた司法書士に限って、簡易裁判所における１４０万円以下の過払い金請求を代理できるように法律を改正したのです。しかし、逆に言えば１社あたり１４０万円以上の過払い金請求に関して司法書士は交渉をおこなう権限を有しません。

さらに、交渉の段階で法律的に納得できない事項が生じ、控訴審にもつれ込んだ場合、司法書士は裁判に対応することが出来ません。
控訴審とは、簡易裁判所での判決に不服があるときに地方裁判所に再審を求めることを意味しますが、司法書士は簡易裁判所での代理業務しか認められていないため、控訴審で戦うことが出来ないのです。

仮に司法書士に過払い金請求を依頼していて控訴審にもつれ込んだとしても、裁判に必要な書類は司法書士が作成して、裁判には本人が出席する（本人訴訟）という方法を採れば、地方裁判所でも戦えるのですが、そんな面倒なことになるのであれば、最初から弁護士に依頼した方が手っ取り早いと思います。

司法書士にお願いする方が費用は安く済む…？

ここまで読んでいただくと、過払い金請求を司法書士に依頼するメリットが無いことが分かるかと思いますが、なかには「司法書士に依頼した方が安くすむ」という理由から、司法書士にお願いしようと考える方がいるかもしれません。

しかし実は、過払い金請求に関して言えば、弁護士と司法書士の報酬額はさほど変わりがありません。
過払い金請求の報酬額に関しては、弁護士会と司法書士会がそれぞれ上限規定を設けています。この規定によると、弁護士と司法書士の報酬額は同一で、過払い金請求が訴訟をせずに成功した場合は２０％、訴訟をして成功した場合は２５％と決められています。そのため、実務の上では、どちらにお願いしても金銭的にはほとんど変わりがないのです。

したがって「弁護士は高い、司法書士は安い」といったイメージは持たずに、過払い金請求は弁護士に依頼することをおすすめします。

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