楽天市場の送料が3,980円以上で一律無料に!ユーザーが知っておくべき変更点とは?
普段、インターネットで買い物をする人も多いですよね?
スマホからでも簡単に商品を探したり、比較したりできますし、クレジットカードを登録しておけば決済にも手間がかかりません。
実際、総務省の資料によるとパソコンの利用目的で「ネットショッピング」をあげる人は78.1%と「ホームページの閲覧」(84.5%)、「電子メールの送受信」(83.5%)に次ぐ3番目です。
※ 「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究ー報告書ー」(平成27年3月)より
今回は日本最大級のECモールである楽天市場で送料が無料になる基準価格が一律になるという話題を紹介します。
現状では店舗側が送料のルールを独自に決めることができ、例えば、同じ商品を購入する場合でもお店Aとお店Bでは送料が違うというケースもあるのです。
商品を購入する側からすると送料込みで比較しないとどっちが得か分からないため、この点に関してはユーザーから不満の声もあったようです。
そこで、楽天は送料が無料になるラインを一律にするための調整をしているのですが、この変更に対しては出店者側からの反発があり、公正取引委員会も調査に乗り出す事態になっています。
楽天市場を利用するユーザー目線で「何がどう変わるのか」、「どのような背景があるのか」について説明していきます。
ほぼ現金を使用しないキャッシュレス生活を送るアラサー男子。クレジットカードのポイントを貯めることを第一に考えているため、買い物は値段よりも、還元率を重視するという本末転倒っぷり。
楽天市場の送料が無料になるのはいつから?いくらで?
2020年3月6日、楽天は一律無料化の方針を撤回、全店舗無料化については未定とし、対応できる店舗から始めることを発表しました。
ですがあくまでこの決定は出店者の反対によるものではなく、新型コロナウイルスの影響が大きいことを表明しています。
楽天市場で買い物をする利用者として重要なのが、送料のルールが変更されるのはいつからなのか、いくらで送料無料になるのかですよね?
まずは、どのように送料のルールが変わるのかを見ていきましょう。
2020年3月18日以降は3,980円以上の購入で送料が一律無料に!
楽天市場で送料無料ラインが一律になるのは2020年3月18日からの予定です。
基準となる価格は税込3,980円以上の商品で、この価格以上であれば原則として送料はかかりません。
もともとの価格が3,980円以上の商品が対象なので、クーポンを利用したり、楽天ポイントを利用したりして実際に支払う価格が3,980円未満になっても大丈夫です。
また、以前から3,980円未満でも送料を無料にしていたお店もありますが、3,980円未満の商品に関しては従来通り独自に送料の設定ができます。
お店にもよりますが、これまで2,000円以上で送料無料としていたなら、3月18日以降もそのままという可能性が高いでしょう。
今回、一律で変更されるのは税込3,980円以上の場合だけなので安心してください。
3,980円以上でも送料が無料にならないケース
ただし、税込3,980円以上の買い物で送料がかかってしまうケースもあります。
例えば、発送地が沖縄・離島の場合には、3,980円以上でも送料を取られるケースがあるとのこと。
加えて、クール便、大型宅配便、国際配送については対象になりません。
大きな家具を購入すると3,980円は超えるでしょうが、送料がかかってしまうこともあるのです。
送料が無料になるラインが共通化されるのは次のものだけなので覚えておきましょう。
3,980円以上だと送料が無料になる配送方法
- 宅配便
- 小型宅配便
- メール便
- 追跡可能メール便
- コンビニ受取
- ロッカー受取
- 郵便局受取
- 店頭受取
送料無料ラインの固定化に出店者からの反発が相次ぐ理由|ユーザーにはデメリットもある?
送料のルールが分かりやすくなるのはユーザーにとってはメリットしかないように思えますが、楽天市場に出店している店舗側からは反発の声もあがっています。
その理由の1つは、楽天が出店者側の理解を得る前に、具体的な話がどんどんと進んでいってしまったためです。
3,980円以上の購入で送料が無料になるといっても、その送料を負担するのは実質店舗側。
低価格帯の商品を扱っている場合、送料の負担によって利益がかなり圧迫される加盟店も多く、一方的な決定に対して反発が起きているのです。
特にもともと送料を無料にするラインが3,980円超だったお店は、この変更で大きな影響を受けるでしょう。
送料を販売価格に転嫁するケースもあるので注意!
送料が無料になる基準が共通になるのは楽天市場のユーザーからすると嬉しいことですが、注意したいポイントもあります。
先ほど無料になった送料を実質負担するのは店舗側と説明しましたが、その差額を販売価格に転嫁するケースもあるでしょう。
この場合、無料になった分の送料を負担するのは、ユーザーになるのです。
3,980円以上で送料が無料になるといっても、商品やお店によってはそのことも込みで値段設定を変更するかもしれません。
出店者側は見た目の価格が上がることを懸念している
また、楽天市場の出店者側は見た目の価格が上がることで、売り上げが落ちるのではないかと懸念しています。
例えば、これまではある商品を税込4,000円+送料500円で販売していたとします。
3,980円以上で送料が無料になることを受けて、価格を税込4,500円まで上げた場合、ユーザーが支払うお金はどちらも4,500円と一緒です。
しかし、販売価格が4,500円に上がり、ユーザーにとっては価格が上昇したように見えるため購入を控えるケースが増えるのではないかと出店者側は懸念しているのです。
楽天は送料無料ラインの統一は店舗の利益にも繋がると説明
このような意見に対して、楽天は送料無料ラインを一律にすることで、楽天市場の購入者数が増え、店舗側の利益にも繋がると説明しています。
もちろん、やってみないと分かりませんし、長期的に見た場合、売り上げが増えるお店もあれば、減ってしまうお店も出てくるでしょう。
確かにユーザーにとってより使いやすいサービスになれば楽天市場全体の売り上げは伸びていきそうですが、見た目の価格が上がることへの懸念も理解できます。
インターネットショッピングで送料無料となる場合でも、運送会社がタダ働きしているわけではありません。
必ず誰かが送料を負担しているのです。
それは、店舗かもしれませんが、もしかしたら自分自身かもしれません。
ユーザーとしては見た目の価格の変化に惑わされることなく、より一層しっかりと価格を比較する力が求められそうですね。
楽天市場の送料無料ライン統一までの紆余曲折
ここで、これまでの流れをまとめていきます。
どのような背景があって送料を無料にする基準が統一されることになったのかを整理してみましょう。
【送料無料ライン統一までの流れ】
- ユーザーから送料の分かりにくさを指摘する声があがる
- 送料無料ラインを統一する方針を発表
- 送料無料ラインが3,980円以上に決定
- 反対する店舗による楽天ユニオンが結成
- 公正取引委員会による立入検査の実施
- 送料無料ラインの統一
この記事でもお伝えしましたが、送料無料ラインを統一する背景には、お店によって送料がバラバラで分かりにくいとの声がユーザーからあがっていたことがあります。
商品をカートに追加するも、送料込みの値段を見て購入を見送るというケースもあったようで、基準となる価格の設定に踏み切ったのです。
店舗ごとに決めることができた送料無料ラインを統一する方針が発表されたのは2019年1月のことです。
この時点では具体的な基準額や変更日などの決定はまだで、1月以降、出店者側への説明会が各地で開催されていきました。
方針が発表されただけということもあり、ニュースで頻繁に取り上げられた印象はありませんが、結構前から送料無料ラインを統一する準備が進んでいたのですね。
2019年8月には送料を一律無料にする価格が税込3,980円以上に決まったと公表されました。
しかし、これに反発する出店者も多く、10月には楽天ユニオンという組織が結成されることになります。
楽天ユニオンは楽天市場に加盟する店舗からなる団体で、今回の送料無料問題などについて楽天と対等な立場での交渉、意見交換を目的として2019年10月に結成。
圧倒的に有利な立場にある楽天が送料無料ラインの統一を加盟店に強いるのは「優越的地位の濫用」にあたり、独占禁止法違反の疑いがあるのではないかと公正取引委員会に調査を求めました。
実際に公正取引委員会が楽天への立入検査を実施したのは2020年2月10日のことです。
このときはテレビニュースにも取り上げられたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
あくまでも独占禁止法に違反するかを調査するための立入検査であって、違法性があるという結論になったわけではありません。
ただし、楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長は、今回の変更を理由に楽天市場から退店する場合には出店料を払い戻す方針とのこと。
三木谷氏は今回の件について、ツイッターで以下のようにコメントしています。
わかり易い送料はお客様のニーズ、消費者保護の観点、店舗流通の維持成長のためにはこれしかないと思ってやっています。多額の投資を行い物流サポートもしております。更に『店舗救済の為に、何ができるのか検討します』が、弊社が一方的に儲ける話ではないという事は当局も理解してもらいたいです。
— 三木谷浩史 H. Mikitani (@hmikitani) February 11, 2020
楽天市場に加盟している店舗からの理解は十分ではなく、公正取引委員会による立入検査も行われた中で、楽天は当初の予定通り2020年3月18日に送料無料ラインを統一するようです。
楽天は法律上の問題はないという認識ですが、それでも少し強行的な決定だったといえるでしょう。
なかば強引に送料無料ラインを統一するに至ったのは、日本国内における楽天のライバルであるAmazon(アマゾン)に対抗するためだと考えられます。
次章では日本国内でのシェア率が高いAmazonとヤフーショッピングの送料と比較してみました。
Amazonやヤフーショッピングの送料と比較
日本国内では楽天、Amazon、ヤフーがECモール3強の状態となっていますが、楽天が送料無料ラインの統一にこだわる理由は国内最大のライバルともいえるAmazonの存在が大きいようです。
最大のライバルAmazonは2,000円以上で送料無料
Amazonで購入できる商品は
- Amazonが直接発送するもの、
- Amazonに出店している店舗が発送するもの
(Amazonマーケットプレイス)
の2種類あります。
①に該当する商品を購入したなら、全国各地にあるAmazonの倉庫から発送され、基本的に注文金額2,000円以上なら送料無料です。
通常配送以外のお急ぎ便などの例外はありますが、店舗によってバラバラの楽天に比べるとかなり分かりやすいですね。
②については店舗ごとに送料が異なるものの、Amazonが直接扱っている商品は全体の半数ほどともいわれており、送料が分かりやすく、基準価格も低く送料無料にしやすい点がAmazonの強みになっています。
また、Amazon プライムの会員になっている場合、値段に関係なく送料は無料!
そのため、楽天市場などと価格を比較することなく、Amazon一択でインターネットショッピングをするプライム会員の方も多いと予想されます。
プライム会員になるには月額500円かかりますが、お急ぎ便やPrime Videoなどのサービスも充実しており、ネットショッピングの頻度が少ない人でも損をしている感じはないでしょう。
ヤフーショッピングは店舗によって送料が異なる
ZOZO買収など2019年はニュースの多かったヤフーが運営するECモールがヤフーショッピングです。
流通総額では楽天やAmazonに及ばず、日本国内では3番手となっています。
そんなヤフーショッピングの送料は、楽天と同様に店舗によってバラバラです。
当初の予定通り2020年3月18日に楽天市場の送料無料ラインが統一されたなら、3社の中で送料が統一されていないのはヤフーショッピングだけになりますね。
ZOZOを買収した背景にはEC事業の強化もあるため、ヤフーも何かしらの動きを見せるのでしょうか?
今後、ヤフーも同様の変更を実施するのかにも注目です。
店舗側の反発が続く中、楽天市場の送料無料ラインが一律に!今後の動向にも注目
2020年3月18日以降、楽天市場での税込3,980円以上の買い物は送料が一律無料になる予定です。
この記事を書いている時点で、変更まではおよそ1ヶ月ですが、予定通りに送料無料ラインが統一されるのでしょうか?
普段、インターネットショッピングをする方なら分かると思いますが、送料がかかるかどうかは購入の意思決定に大きく影響しますよね?
ただ、この記事でも説明した通り、送料分が販売価格に転嫁されるケースもあれば、送料込みの値段表示になっただけで支払う金額は一緒というケースもあると思います。
基本的に楽天市場の利用者にとっては送料のルールが分かりやすくなる改善ですが、実質的に送料分を負担しないといけない店舗側の反発はまだ続くようです。
販売価格が上がったり、反発した店舗の退店が増えたりすると楽天市場からのユーザー離れにも繋がるでしょう。
公正取引委員会が立入検査に入ったということもあり、今後の動向にも注目が集まります。
ほぼ現金を使用しないキャッシュレス生活を送るアラサー男子。クレジットカードのポイントを貯めることを第一に考えているため、買い物は値段よりも、還元率を重視するという本末転倒っぷり。
プロミス
※ 原則電話による在籍確認なし
※ 最短3分融資は可能ですが、お申し込み時間や審査によりご希望に添えない場合があります。
アコム
※ 最短20分審査、最短20分融資も可能ですが、お申し込み時間や審査によりご希望に沿えない場合がございます。
※ 原則、お勤め先へ在籍確認の電話なし
※ 必要書類:アコムのご利用において50万円を超えるご契約を行うお客さま、他社を含めたお借入総額が100万円を超えるお客さまは収入証明書が必要。
※ 審査通過率:マンスリーレポート参照
※ まさに「はじめてのアコム」!アコムは初めての方が借りやすく、審査通過率が高くなっています。
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