ペッパーフードサービスがペッパーランチ事業を売却!「いきなり!ステーキ」の出店計画も大幅に見直しか?
新型コロナウイルスの影響もあり、最近は外食する機会が減っていると思いますが、そんな中、ペッパーフードサービスがペッパーランチ事業を売却するという発表がありました。
ペッパーフードサービスといえば、「いきなり!ステーキ」などの外食チェーンを展開する会社ですが、ペッパーランチの売却によって事業の立て直しを図るようです。
「いきなり!ステーキの方は大丈夫なの?」と不安に思ったイキすてファンもいるでしょうが、いきなり!ステーキ自体は残るので安心してください。
いきなり!ステーキは美味しいステーキを安い価格で食べられる点が魅力で、私もガッツリお肉を食べたいときにはよく行っていました。
引っ越しで近くに店舗がなくなってからはあまり行けてなかったのですが、ポイントカード兼プリペイドカードである肉マイレージカードなどのサービスもあり、多くのファンがいる外食チェーンの1つだと思います。
ただ、急激に店舗数を拡大したことによる事業の悪化に加えて、新型コロナウイルスでの売上減少も追い討ちとなり、いきなり!ステーキにおいても出店計画の見直しが進んでいるのです。
コロナ禍の中で、いきなり!ステーキの事業の立て直しは上手くいくのでしょうか?
ペッパーフードサービスによるペッパーランチ事業売却の背景を確認しながら、新型コロナによる外食産業、雇用への影響について考えていきたいと思います。
ほぼ現金を使用しないキャッシュレス生活を送るアラサー男子。クレジットカードのポイントを貯めることを第一に考えているため、買い物は値段よりも、還元率を重視するという本末転倒っぷり。
ペッパーフードサービスってどんな会社
まずは、簡単にペッパーフードサービスとはどのような会社なのかを見ていきましょう。
ペッパーフードサービスは主力の1つであったペッパーランチを売却するものの、他にも次のようなレストランを運営しています。
【ペッパーフードサービスが運営するレストラン】
・ペッパーランチ
・炭焼ステーキ・くに
・こだわりとんかつ・かつき亭
・炭焼ハンバーグくに
・92’s
・東京634バーグ
・牛たん仙台なとり
・いきなり!ステーキ
・Prime42 by nebraska farm
※ 株式会社ペッパーフードサービスHP 運営レストラン一覧より(2020年7月16日時点)
私が行ったことがあるのはいきなり!ステーキ、ペッパーランチくらいなのですが、この2つは店舗数がかなり多いので家や職場の近くにお店がある人もいるのではないでしょうか?
行ったことのある方なら知っていると思いますが、いきなり!ステーキは通常席に加えて、立ち食い席もあるのが特徴で、目の前で好きな種類の肉を指定のグラム数で切り分けてくれるなどのサービスも人気です。
ペッパーフードサービスの公式ホームページの情報によれば、ペッパーランチは国内170店舗、いきなり!ステーキは国内387店舗となっています。(2020年6月末日現在)
いきなり!ステーキの1号店が銀座にオープンしたのは2013年のことなので、10年も経たないうちに店舗数を急激に増加させたということになります。
ペッパーランチ事業がおよそ85億円で投資ファンドへ売却
ペッパーフードサービスによるペッパーランチ事業の売却報道があったのは6月中旬~下旬にかけてのことです。
当初、ペッパーフードサービスのIR情報では、ペッパーランチの売却を検討していることは認めた上で、売却先などについてはあくまでも検討中であり、報道内容に関しては公式の発表ではないとしていました。
その後、7月に入りアメリカで4店舗を運営していた連結子会社が破産の申し立てを行い、アメリカからは撤退しています。
そしてその後すぐに、ペッパーランチ事業を売却することで、いきなり!ステーキの立て直しを図ると正式な発表がありました。
ペッパーランチ事業については4月30日に子会社化されることが通知されていたため、その株式がすべて譲渡されることになります。(株式譲渡は2020年8月31日予定)
株式の譲渡先は「J-STAR」という投資ファンドで、譲渡価格は85億円とのことです。
この資金により立て直しが図られるわけですが、ペッパーランチ事業の売却と同日にいきなり!ステーキ国内114店舗の閉店のお知らせも発表されています。
しばらく行っていなかったため知らなかったのですが、昨年末から出店計画の見直しが進められていて、その前にも多くの店舗が閉店になっていたようです。
いつの間にか私の田舎の駅前にも出店されていて、「あっ、いきなり!ステーキできたんだ。」と思ったのがここ1年くらいのことなのですが、店舗検索してみたらなんと閉店のお知らせが…
「いつの間にか都会っぽくなったな〜」なんて感じていたのですが、あっという間の閉店でした(涙)
かなり店舗の整理が進んでいたようなので、もしかしたら同じような思いをした方もいるのではないでしょうか?
今回の114店舗の閉店はこれと別なので、さらに店舗数を減らすことになります。
「いきなり!ステーキ」の出店計画の見直し・希望退職者の募集も発表
事業を立て直すためのペッパーランチ売却でもあるのですが、前述の通り、いきなり!ステーキに関しても114店舗の閉店が発表されました。
さらに、閉店となる114店舗を中心に希望退職者の募集もかけられています。
いきなり!ステーキは出店を急いだことで、店舗間での競合が起こったことも業績悪化の理由の1つなので、店舗および人員の削減に踏み切っているのです。
また、もともとそのような状態にあったところに、新型コロナによる売上減少がペッパーランチの売却や店舗削減の決定打になったものと思われます。
いきなり!ステーキなど114店舗の閉店
全国で114店舗というすごい数のいきなり!ステーキが閉店となるわけですが、地域ごとの内訳なども発表されています。
大規模な閉店によって期待される効果とともに見ていきましょう。
地域ごとの閉店となる店舗数
閉店予定の店舗は関東地方、中部地方に多く、その2地域で全体の半数以上を占めています。
【地域ごとの閉店予定の店舗数】
北海道地方 | 3店舗 | 近畿地方 | 11店舗 |
東北地方 | 10店舗 | 中国地方 | 3店舗 |
関東地方 | 57店舗 | 四国地方 | 2店舗 |
中部地方 | 22店舗 | 九州沖縄地方 | 6店舗 |
もともと店舗数が多いであろう関東地方などを中心に大幅な出店計画の見直しが行われていますね。
「近くにあった店舗がなくなって、いきなり!ステーキ行く機会減りそう…」という場合、肉マイレージを貯めていた方は要注意です。
肉マネーの有効期限は最終入金日、または最終利用日から1年です。
チャージされている肉マネーがある人は、有効期限が切れないように気をつけてください。
大規模な閉店により期待される効果
ペッパーフードサービスがペッパーランチ事業を売却したのは、いきなり!ステーキの立て直しを図るためとされていますが、それだけでは足りず大規模な閉店も必要だったのでしょうか?
実は、先ほどもいった通り、業績悪化の一因はいきなり!ステーキが急激に店舗数を増やしたことです。
ペッパーフードサービスが運営するレストラン同士での競合を解消すべく出店計画を見直している最中に、新型コロナの感染拡大による追い討ちをかけられたのです。
コロナ禍の中、ペッパーフードサービスは多くの店舗が休業せざるを得ない状況に対して、役員報酬の削減なども行ったものの、それだけでは不十分であると判断しさらなる店舗の削減を決定しました。
これにより店舗間での競合を解消するだけでなく、収益率の低い店舗の削減、人件費の削減、物流などにかかるコストの見直しを図るものと思われます。
いきなり!ステーキ事業を中心に希望退職者の募集も
114店舗の閉店に伴い、それらの店舗を中心に希望退職者の募集もされています。
閉店となる店舗から150名程度、それ以外の店舗から50名程度の計200名程度を予定していて、募集の期間は7月6日~31日です。(退職日は2020年8月31日の予定)
店舗と同様に従業員も削減するわけですが、対象となる退職者には「特別退職金の支給」、「再就職支援(希望者のみ)」なども行うとしています。
新型コロナの国内での感染拡大が始まって以降、政府や自治体による様々な助成金、支援金の対策が取られてきました。
ただ、財源は無限でないため、コロナの影響が長引けば事業の継続が困難になる事業者は増えるでしょう。
ペッパーフードサービスでは、希望退職者に対して特別退職金や再就職支援などを実施するとしていますが、倒産してしまう企業においてはこのような支援を期待できません。
そのため、政府には倒産する前に必要な支援を速やかに実施することが求められます。
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コロナ禍の中で飲食店が事業を継続するために行っている取り組み
新型コロナウイルスの影響を受けているのはいきなり!ステーキだけではなく、多くの飲食業の売上が下がっていると思います。
緊急事態宣言は解除されても、以前のような状態にすぐには戻らないでしょう。
このような中で飲食店はどのような対策を取っているのでしょうか?
ここからは、コロナ禍の中で飲食店が事業を継続するためによく取られる3つの方法について確認して、いきなり!ステーキでは行っているのかもあわせて見ていきましょう。
テイクアウトやデリバリーの強化
1つ目はテイクアウト、デリバリーの強化です。
これまでは店内での飲食のみだったのが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて新たにテイクアウトやデリバリーを始めたお店も多いですよね。
私は利用したことがないのですが、いきなり!ステーキでは、テイクアウトもデリバリーも行っているようです。
三密を回避するためには、どうしても座席数や席のレイアウトを工夫しないといけません。
来客者数が減ったとしても、座席数も減れば店内は混み合いやすくなるでしょう。
現在は終了していますが、いきなり!ステーキでは6月30日までテイクアウトキャンペーンが実施されていました。
今後のキャンペーンは分かりませんが、テイクアウトに関しては強化を図っているようです。
7月に入って全国的に感染者数がまた増えつつあるため、まだまだ以前と同じように外食するのは避けた方が良いと思います。
そのため、私たち利用者側もテイクアウト、デリバリーを積極的に活用しましょう。
サブスクリプションの導入
コロナ禍の中でサブスクリプション(通称:サブスク)を導入する業界、店舗も増えたと思います。
サブスクリプションとは簡単にいえば月額制サービスのことで、見放題のネット動画サービスや聴き放題の音楽ストリーミングサービスなどをイメージすると良いでしょう。
飲食店でもサブスクを導入しているところはあり、毎月一定額を負担することで、食べ放題や飲み放題などのサービスを受けられるのです。
実は、いきなり!ステーキでも4月1日よりサブスクサービスを開始していました。
対象となる店舗は、東京都内の数店舗のみですが、月2,000円で飲食代金が10%割引(本人+同伴者1人まで適用)になります。
ただ、サービスの内容に関してネットでは「これってサブスクなの?」という声もあり、確かに、ただの会員割引のように思えます。
いきなりステーキのいきなりサブスクってエイプリルフール用のネタだと思っていたのだけど、本当の話なんだ。
— tou (@HTougo) April 1, 2020
どこにもお得要素がないな。
いきなりステーキのサブスク(サブスクとは言っていない)笑う。なんで月2000円で毎回10%引きって仕組みにした
— くつみ (@RAGUNA2) April 5, 2020
これ月額制の会員券では? / (3/31)新サービス!『定額・いきなりサブスク』を店舗限定で販売します!! | いきなり!ステーキ -https://t.co/tZzfNqLeqN
— M!l2000 (@Mil2k) April 1, 2020
これがサブスクかはさておき、問題は元を取りにくいという点でしょう。
例えば、私がいきなり!ステーキへ1人で行くと、だいたい1,500円~2,000円くらいの金額になることが多いのですが、2,000円だとすると200円の割引になります。
月10回(200円×10=2,000円)でトントン、11回以上で元が取れるという計算になるため、週3回くらいのペースで通う人でないと得になりません。
毎日のように行く人や、たくさん食べる人は得なのでしょうが、それだけいきなり!ステーキに通えば食費は増えてしまいます。
そのため、かなり限られた人向けのサービスだといえるでしょう。
普通、飲食店はお店に人が来て利益が生まれますが、サブスク登録者が増えれば来店前に一定の利益をそれだけで確保できます。
コロナ禍の中でも、安定した売上を確保するのにサブスクは有効なのです。
サブスク利用者を増やすのであれば、このサービス内容は考え直した方が良いかもしれませんね。
店内で安心して食事ができる環境作り
いきなり!ステーキだけではありませんが、店内で安心して食事ができる環境作りは必須でしょう。
店内に入れる人数の制限、利用者同士が向き合わないような座席レイアウト、入店時の手指のアルコール消毒などなど。
いきなり!ステーキでは、一部店舗の営業時間短縮、休業などの他に次のような取り組みを行っているようです。
【いきなり!ステーキの感染拡大防止の取り組み】
・店舗、社員キャストの体調チェックや手洗いの徹底
・マスク着用のルールの強化
・店内のアルコール消毒の設置
・定期的な店内換気の徹底
・調理器具全般、不特定多数の方が触れる箇所の頻繁な消毒、衛生管理の徹底
・テイクアウト実施の強化
※いきなり!ステーキ 新型コロナウイルス感染拡大防止についてのお知らせ(7/17 19時更新)より
この先、コロナウイルスの新規感染者が減ったとしても、このような取り組みは続ける必要があるでしょう。
緊急事態宣言が解除されても、消費者が安心して来店できる環境でなければ客足は戻りません。
また、通常の飲食店が感染拡大の原因になるようなことがあれば、外食すべきではないという風潮がまた強くなるかもしれません。
事態が落ち着きを見せるまでは、このような取り組みを全店で徹底する必要があります。
【まとめ】ペッパーランチ売却でいきなり!ステーキの立て直しへ
ペッパーランチ事業の売却ニュースを見たときは「いきなり!ステーキは大丈夫かな?」と思いましたが、売却によって得た資金で立て直しを図るようです。
その立て直しの1つとして、不採算店を閉店するなどいきなり!ステーキの店舗数も減っているわけですが、自分の好きだったお店がなくなる、閉店するというのは悲しいですよね。
まだまだ新型コロナの影響が続きそうなことを考えると、もしかしたら、この先、有名なチェーン店が潰れてしまうなんてこともあるかもしれません。
感染拡大を防ぐためにも感染者数が増えている地域では、しばらく不要不急の外出は避け、三密状態を回避すべきでしょう。
ですが、それと同時に経済を回していくためにも、テイクアウトやデリバリーなどを積極的に利用して、自分の好きな飲食店を支援、応援するという考え方も重要なのではないでしょうか?
ほぼ現金を使用しないキャッシュレス生活を送るアラサー男子。クレジットカードのポイントを貯めることを第一に考えているため、買い物は値段よりも、還元率を重視するという本末転倒っぷり。
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