プロミスで借りてる本人が死亡した場合の対処法

家族がプロミスで借金をしたまま亡くなってしまった。
そんな時、残った遺族は借金を返済しなければいけないのでしょうか？

結論から言うと、返済する・しないは自分で選択することができるのです。
「だったら返済しない！」というあなたは、判断を早まらないでください。
どちらの選択が適切なのかはケースバイケースです。

今回は、プロミスの債権者本人死亡の場合に残ってしまった借金の対処法について紹介します。

本人が死亡してしまったらプロミスへの借金はなくなる！？

プロミスを始めとした消費者金融では、原則として、保証人を設定することなく融資を受けることができます。
保証人がいないというのは、返済義務があるのは債権者本人のみだということなので、本人が返済不能になってしまった場合でも家族に返済義務が生じることはありません。

ということは、プロミスで借金をしている本人死亡の場合、借金はなくなるのでしょうか？
残念ながら、その答えは「NO」です。

プロミスの契約者本人が死亡してしまったからといって、契約が失効することはないのです。

本人死亡の場合の返済義務は相続人に引き継がれる

プロミスの債権者本人が返済不能になっても本人以外の誰かに返済義務が生じることないとお伝えしましたが、これは本人が生きている間の話です。
まず、本人が死亡してしまった場合、その親族には不動産や土地、車など、残された財産を相続する権利が生まれますね。

残された財産を「遺産」と言いますが、実は、借金も遺産に含まれています。
相続人は、不動産や土地などのプラスの財産だけではなく、借金などのマイナスの財産も引き継ぐ必要があります。
そのため、プロミスで借金をしている本人死亡の場合は相続人が新しい契約者となり、残された借金の返済義務が生じます。

残った借金の返済義務は誰にある？返済しなくてもいい方法とは？

プロミスを利用している本人死亡の場合、借金がなくなることはなく、返済義務は相続人に引き継がれます。
しかし、借金の相続は回避することも可能です。

ここでは、相続人とは一体誰のことなのか、そして、残った借金を返済せずに済む方法を詳しく解説していきましょう。

相続人には順位がある

家族が亡くなってしまった時に、誰がどのぐらいの遺産を相続するのかなどの問題が生じないために、相続人には順位があります。
まず、配偶者（夫、妻）は特に順位が付けられることはなく、常に相続人となります。

そして「第一順位」の相続人は、配偶者との間の子供、孫、ひ孫たちで、「第二順位の相続人」は親、「第三順位」の相続人は兄弟姉妹となります。

以下で、家族構成ごとの例を挙げてみましょう。

また、誰がどのぐらいの遺産を相続するかという「法定相続分」も、ケースごとに定められています。
相続人が複数いる場合は、借金も「法定相続分」に応じ、分配して引き継がれます。
相続人や相続分については非常に複雑なので、弁護士や司法書士など、専門家に相談しましょう。

借金を相続したくないなら相続放棄を

まず、相続には以下の3種類があります。

借金を一切引き継ぎたくないのであれば、相続放棄をすることで解決しますが、どの手段が最適かどうかはケースバイケースです。

単純承認、限定承認ともに借金の借金の返済義務は生じますが、借金額以上にプラスの財産が多い場合は単純承認、プラスの財産とマイナスの財産（借金など）のどちらが多いか分からない場合は限定承認が用いられます。
相続放棄は、遺産を一切受け継ぐことができないので、あまりにも借金額が多額である場合や、明らかにマイナスの財産が多い場合に有効的な方法です。

残された財産がはっきりしない場合や、どの手段が適切か分からない場合は専門家に相談しましょう。
また、通常は単純承認が適用されるので、限定承認と相続放棄は、相続人だと知ってから3ヶ月以内に手続きを行う必要があります。

プロミス利用者本人の死亡後はどんな手続きをすればいい？

プロミス利用者本人が死亡してしまった場合、借金があることが分かった時点で、まずはプロミスに連絡を入れましょう。
そして、本人死亡の旨を伝え、借金残高を確認しておきます。

また、プロミス以外でも借入があるかもしれないことを考え、信用情報を開示しておくと安心です。
ここまできたら、借金を相続するか、しないかを選択しましょう。

借金も相続する場合

借金を相続する場合は、プロミスに本人死亡の旨を伝えた後に、契約者の名義変更手続きが必要です。
返済方法（一括、分割、返済日など）の確認をして、契約書を交わせば完了です。

ちなみに借金は長く借りれば借りるほど利子が高くなるので、できるだけ早く返済、または一括返済をするのがおすすめです。

「相続放棄」をする場合

借金も含め、全ての遺産相続を放棄する「相続放棄」をする場合、家庭裁判所に届け出を行います。

まず、相続放棄申述書に必要事項を記入し、届出人の戸籍謄本や収入印紙などの必要書類を添付して家庭裁判所に提出します。

相続放棄申述書は家庭裁判所で入手するか、ホームページでダウンロードが可能です。
必要書類は相続人により異なるので、家庭裁判所に問い合わせるか、ホームページなどで確認しましょう。

その後、裁判所から照会書が届くので、記載されている質問に回答して返送し、問題なければ相続放棄が受理され、相続放棄申述受理通知書が届きます。

ここまできたら相続放棄の手続きは完了です。
最後に、プロミスに再度連絡を入れ、相続放棄申述受理通知書を送っておくと安心です。

また、気をつけて欲しいのが、相続放棄は、相続権のある人全員が行う必要があるということ。
例えば、配偶者や子供が相続放棄すると、次の順位（第二順位）である親に相続権が移動します。

そして、第二順位の親が相続放棄すると、次は兄弟姉妹に移動します。
借金を誰にも引き継がせたくない場合は、相続権を持ちうる全員が相続放棄の手続きをしなければなりません。

このように、相続放棄は簡単に済ませられるものではありませんので、相続放棄をする場合は、家族全員で相談した上で、弁護士に依頼するのがおすすめです。

本人死亡後の借金残高は遺族に引き継がれる！相続放棄は専門家に相談を！

プロミス利用者本人死亡の場合でも、借金はなくならず、相続人に引き継がれます。
残された財産に借金が含まれているからと言って、相続放棄が適切だとは限りませんが、借金を返済せずに済む唯一の方法です。

相続権や相続放棄については素人では判断や手続きが難しいケースも多く、非常にややこしい問題なので、できるだけ専門家に相談することをおすすめします。

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